資格一覧へ戻る
危険物・化学保安

危険物取扱者 乙種5類 比較ガイド

危険物取扱者 乙種第1・2・3・5・6類

乙1・2・3・5・6類は、対象となる危険物がそれぞれ異なる別の試験です。

乙1・2・3・5・6類は、一度の試験でまとめて取得する資格ではありません。類ごとに対象物質、危険性、貯蔵方法、消火方法が異なり、受験料と合否もそれぞれに発生します。このページでは、共通する試験制度と、類ごとに異なる対象物質・危険性・消火方法を紹介します。

情報確認日:本文更新日:

対象

5つの別試験

乙1・2・3・5・6類を類別に受験

令和7年度 合格率

62.1〜67.6%

類別統計。免除者別内訳なし

初めての乙種

35問

法令15・基礎物理化学10・性質と消火10

乙種免状保有者

10問

他類受験は危険物の性質・火災予防・消火のみ・35分

受験手数料

各類5,300円

申し込む類ごと・非課税

対象範囲

乙1・2・3・5・6類の共通点と相違点

試験実施団体、基本の試験制度、法令と基礎物理・化学の範囲は共通します。一方、対象物質、危険性、貯蔵方法、消火方法、受験統計は類ごとに異なります。

申込み、受験料、合否、免状は類ごとです。同じ人が複数類を受験できるため、5類の受験者数を足して「人数」として表示しません。

初めて乙種を受験

3科目を受験

問題数

35問

試験時間

2時間

法令15問、基礎的な物理学・化学10問、受験する類の性質・火災予防・消火10問です。3科目すべてで60%以上が必要です。

既に乙種免状を保有

受験する類の性質・消火のみ

問題数

10問

試験時間

35分

法令と基礎的な物理学・化学は全問免除されます。免除申請には乙種危険物取扱者免状の写しが必要です。

乙1・乙5で火薬類免状を利用

保有免状の組合せで変化

問題数

24問/5問

試験時間

90分/35分

火薬類免状のみなら法令15問・基礎物理化学4問・性質と消火5問の計24問、乙種免状も持つ場合は性質と消火5問です。対象となる火薬類免状と申請書類を公式表で確認します。

試験概要

乙種第1・2・3・5・6類の試験概要

初めて乙種を受験する場合と、乙種免状を持っている場合では、問題数と試験時間が異なります。

試験形式

筆記・五肢択一式

マークカード方式で実技試験はありません。

初めて乙種を受ける場合

35問・2時間

法令15問、基礎的な物理学・化学10問、受験する類の性質・火災予防・消火10問です。

乙種免状保有者の他類受験

性質・消火10問・35分

法令と基礎的な物理学・化学が全問免除されます。免状の写しなど所定書類が必要です。

合格基準

受験する各科目60%以上

初受験では3科目すべて、科目免除者は受験する科目で60%以上が必要です。

受験資格

不要

乙種は年齢・学歴などの受験制限がありません。

日程・会場

支部・受験地ごとに異なる

全国どの都道府県でも受験できますが、申込みは希望受験地の支部へ行います。

乙1・乙5の追加免除

火薬類免状による免除あり

対象者は問題数・試験時間がさらに変わるため、公式の免除表を確認します。

申し込みから試験当日まで

どの類を受けるか、どの免除を使うかを決めてから、受験地ごとの日程で申し込みます。

  1. 1

    受験する類を決める

    乙1・2・3・5・6類から、今回取得する1類を選びます。

  2. 2

    科目免除を確認

    既得の乙種免状や火薬類免状による免除の有無を確認します。

  3. 3

    受験地と日程を選ぶ

    希望する都道府県の支部・中央試験センターの日程を確認します。

  4. 4

    類ごとに申し込む

    電子または書面で申請し、免除に必要な書類を添付します。

統計

乙種第1・2・3・5・6類の合格率

令和7年度の受験者数・合格者数・合格率を類別に表示し、令和6年度からの変化も同じ目盛りで確認します。

乙1

酸化性固体

固体

令和7年度

65.7%

前年度比 -0.9pt

受験者
7,931
合格者
5,213
乙2

可燃性固体

固体

令和7年度

66.0%

前年度比 -1.0pt

受験者
8,840
合格者
5,830
乙3

自然発火性・禁水性物質

固体・液体

令和7年度

65.1%

前年度比 -1.2pt

受験者
10,275
合格者
6,694
乙5

自己反応性物質

固体・液体

令和7年度

62.1%

前年度比 -1.7pt

受験者
10,972
合格者
6,815
乙6

酸化性液体

液体

令和7年度

67.6%

前年度比 +0.4pt

受験者
10,402
合格者
7,032

公式統計は科目免除の有無別には分かれていません。合格率の差だけで、初受験者にとっての難易度を断定しません。

難易度の目安

受験区分別の難易度と合格基準

令和7年度の合格率は5類とも62.1〜67.6%ですが、公式統計は通常受験者と科目免除者を分けていません。乙4の31.9%と数字だけで比べて「簡単」と断定せず、自分が35問型か10問型かを先に確認します。

出題構成

初めて乙種を受ける場合の35問

法令15問、基礎的な物理学・化学10問、危険物の性質・火災予防・消火10問です。既に乙種免状を持つ他類受験者は、危険物の性質・火災予防・消火10問のみです。乙1・乙5で火薬類免状による免除を使う場合は24問または5問となります。

乙種危険物取扱者35問の科目別出題割合法令物化性消

分野

問題数

全体比

6割目安

法令

15問

42.9%

9問

物化

10問

28.6%

6問

性消

10問

28.6%

6問

類別比較

類ごとの特徴・貯蔵方法・消火方法

各類の危険性、代表的な物質、貯蔵方法、消火方法、例外事項を紹介します。

乙1

酸化性固体

固体

主な危険性

自らは燃えにくくても、可燃物を強く酸化し、熱・衝撃・摩擦で激しい燃焼を起こさせる危険があります。

代表物質

塩素酸塩類過塩素酸塩類無機過酸化物
火災予防・貯蔵
加熱・衝撃・摩擦を避け、可燃物、有機物、酸との混触を防ぎます。
消火の見方
大量の水が基本となる物質が多い一方、無機過酸化物など水との反応に注意する例外を物質別に確認します。

公表問題での重点

共通性状、混触危険、容器・貯蔵、水系消火の適否

乙2

可燃性固体

固体

主な危険性

着火しやすく、燃焼が速い固体を扱います。金属粉では粉じん爆発や水との反応にも注意が必要です。

代表物質

硫黄赤りん金属粉・マグネシウム
火災予防・貯蔵
火気と酸化剤を避け、粉じんの滞留、摩擦、静電気、湿気との反応を物質別に管理します。
消火の見方
赤りんや硫黄と、金属粉・マグネシウムでは注水の適否が異なります。一つの消火方法にまとめません。

公表問題での重点

水系消火の可否、金属粉、粉じん爆発、硫黄・赤りんの性状

乙3

自然発火性・禁水性物質

固体・液体

主な危険性

空気中で自然発火する危険、または水と反応して発火・可燃性ガスを生じる危険を持ちます。

代表物質

カリウム・ナトリウムアルキルアルミニウム黄りん
火災予防・貯蔵
アルカリ金属は保護液中、黄りんは水中など、空気と水のどちらを遮断するかを物質別に区別します。
消火の見方
禁水性物質には注水せず、乾燥砂などで覆う方法を確認します。黄りんなどは同じ扱いにしません。

公表問題での重点

自然発火性と禁水性の区別、保護液、乾燥砂、個別物質の貯蔵

乙5

自己反応性物質

固体・液体

主な危険性

加熱や分解で多量の熱を発生し、物質内部の反応が急激または爆発的に進む危険があります。

代表物質

有機過酸化物ニトロセルロースニトログリセリン
火災予防・貯蔵
熱、火気、直射日光、衝撃、摩擦、他薬品の混入を避け、安定剤や湿潤状態の意味も確認します。
消火の見方
金属のアジ化物を除き、大量の水による冷却が中心です。例外を省かず物質別に判断します。

公表問題での重点

自己反応性、加熱分解、衝撃・摩擦、冷却消火、湿潤貯蔵

乙6

酸化性液体

液体

主な危険性

自らは燃えなくても、強い酸化力で周囲の可燃物の燃焼を促進します。腐食性や反応性にも注意が必要です。

代表物質

過塩素酸過酸化水素硝酸
火災予防・貯蔵
可燃物、還元性物質、有機物から離し、冷暗所、換気、耐食性のある適切な容器を確認します。
消火の見方
一般には水系消火を検討しますが、水と激しく反応する物質もあるため、物質名まで確認して判断します。

公表問題での重点

不燃性と酸化力、腐食性、容器材質、混触危険、水反応の例外

頻出テーマ

主な出題分野

主な受験パターンは、初めて乙種を受ける人の35問と、既に乙種免状を持つ人が他類を受ける場合の「危険物の性質・火災予防・消火」10問です。乙1・乙5では、火薬類免状によって24問または5問になる場合もあります。代表物質、混触による危険、貯蔵方法、適切な消火方法と例外が問われます。

指定数量・施設・保安体制

初受験者向け法令では、指定数量の倍数、施設区分、予防規程、保安監督者、点検、運搬表示などを判断します。

間違えやすいポイント:制度名だけを覚え、どの施設・数量・担当者に適用されるかを取り違えることです。

燃焼・酸化・消火の基礎

初受験者が受ける基礎物理・化学では、燃焼条件、自然発火、引火点、消火剤、静電気、熱化学を扱います。

間違えやすいポイント:類別知識と結びつけず、公式や用語だけを独立して暗記することです。

類ごとの危険性と混触

酸化性、可燃性、自然発火性、禁水性、自己反応性を、空気・水・可燃物・熱・衝撃との関係で区別します。

間違えやすいポイント:「第3類はすべて水だけが危険」など、類名だけで一律に判断することです。

貯蔵・火災予防・消火の例外

保護液、容器、温度、混触防止、注水の可否、乾燥砂などを物質ごとに判断します。

間違えやすいポイント:同じ類なら消火方法も同じだと思い込み、禁水物質や反応性の高い物質を見落とすことです。

オリジナル例題で確認する出題のポイント

掲載している例題は、主な出題分野を理解するために当サイトが作成したものです。公式問題や過去問題を転載したものではありません。

資格区分

5類の受験単位

オリジナル例題

乙1・2・3・5・6類を取得するときの考え方として適切なものはどれですか。

  1. 1. 5類を一つの試験でまとめて取得する
  2. 2. 希望する類ごとに申し込み、類ごとに合格する
  3. 3. 乙4に合格すれば自動取得する
  4. 4. 受験料は5類で一回分だけ払う

答え: 希望する類ごとに申し込み、類ごとに合格する

乙種は第1類から第6類まで別の免状区分です。まとめページでも合否・費用・統計は類別に表示します。

性質・消火

消火方法の判断軸

オリジナル例題

危険物火災で水を使用できるか判断するとき、最初に確認すべきことはどれですか。

  1. 1. 類の番号だけ
  2. 2. 物質と水との反応性
  3. 3. 容器の色だけ
  4. 4. 受験者数

答え: 物質と水との反応性

同じ類の中にも扱いが異なる物質があります。類の一般性状に加え、個別物質の反応性と公式な消火方法を確認します。

学習の要点

学習のポイント

5類を一括して暗記するのではなく、まず「自ら燃えるか」「他の物質の燃焼を促すか」「空気や水と反応するか」「内部で分解反応が進むか」で危険性を区別します。その後、代表物質、貯蔵方法、消火方法、例外を類ごとに学ぶと、物質の取り違えを減らせます。

学習計画

学習の進め方

受験する類と科目免除に合わせて、実際に受ける共通科目と類別科目だけを学びます。

基本の学習順序

  1. 1

    受験する類と科目免除を決める

    乙1・2・3・5・6類のうち今回申し込む類を決め、既に持っている免状による科目免除を確認します。

  2. 2

    初受験者は法令と基礎物理・化学を学ぶ

    35問を受ける場合は3科目すべてで60%以上が必要なため、共通する2科目も早めに学びます。

  3. 3

    類ごとの危険性を反応相手から理解する

    酸化性、可燃性、自然発火性、禁水性、自己反応性について、空気・水・可燃物など何との接触が危険かを学びます。

  4. 4

    物質ごとの貯蔵・消火方法を覚える

    代表物質を比較し、水、空気、可燃物、熱、衝撃との関係と例外を試験前に確認します。

試験直前の確認事項

受験区分

受験する類、問題数、試験時間、免除書類を確認します。

  • 申込んだ類を確認する
  • 35・10・24・5問のどの受験区分か確認する
  • 免状の写しなど必要書類を確認する
類別免除受験票

法令・基礎物理化学

初受験者は、法令と基礎物理・化学でも60%以上を取れるよう復習します。

  • 指定数量の倍数を計算する
  • 施設と義務を対応させる
  • 燃焼と消火の原理を説明する
指定数量施設燃焼消火

受験する類の性質・消火

受験する類の代表物質と例外を最優先で確認します。

  • 危険の起点を一文で説明する
  • 代表物質を分類する
  • 水を使えない例外を確認する
性状貯蔵混触消火

統計の読み方

合格率だけで難易度を決めず、自分の受験条件を確認します。

  • 類別の数字を合算しない
  • 免除者別内訳がないと理解する
  • 受験科目ごとの基準を確認する
合格率免除各科目60%