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設備・運転

クレーン・デリック運転士〔クレーン限定〕免許ガイド

クレーン・デリック運転士〔クレーン限定〕

つり上げ荷重5トン以上のクレーン運転には、学科と実技の両方が必要です。

つり上げ荷重5トン以上のクレーンを含む、各種クレーンの運転に必要となる国家免許です。「クレーン限定」はクレーンのみが対象で、デリックと移動式クレーンは含みません。学科試験の先には、試験協会の実技試験を受けるルートと、登録教習機関のクレーン運転実技教習の修了証を用いて免許申請するルートがあります。教習に使うクレーンによって受験申請上の扱いが異なるため、学科の申込み前にルートを確認します。

情報確認日:本文更新日:

免許範囲

クレーン

5トン以上を含む。デリック・移動式は対象外

令和7年度 学科

57.3%

17,550人受験・10,052人合格

令和7年度 実技

48.8%

試験協会で1,801人受験・878人合格

学科

40問・2時間30分

4科目各10問・五肢択一

免許取得

実技試験/実技教習

どちらかのルートを選択

試験概要

試験概要

試験形式、受験条件、費用など、申し込み前に必要な情報を紹介します。

対象業務

つり上げ荷重5トン以上のクレーン

天井、橋形、ジブなどを含みます。免許取得者はクレーンの種類を床上運転式だけに限定されません。

対象外

デリック・移動式クレーン

限定なし免許や移動式クレーン運転士免許が必要となる別の機械です。

学科試験

40問・2時間30分

クレーン知識、法令、原動機・電気、力学を各10問受験します。

学科配点

30・20・30・20点

問題数は各10問でも、クレーン知識と原動機・電気の配点が高くなっています。

学科合格基準

各科目40%以上、かつ合計60%以上

1科目でも40%未満なら、合計点が60%以上でも不合格です。

試験協会の実技

運転+合図

荷を定められた経路で運搬・荷下ろしし、手や小旗などで合図します。減点合計40点以下が合格です。

実技教習ルート

学科合格+1年以内の教習修了

クレーン運転実技教習の修了証を用いて免許申請できます。教習に用いるクレーンによって、試験申請上の実技免除の扱いが異なります。

床上運転式の教習

学科のみ受験後に免許申請

クレーン限定試験では実技全部免除として申請しません。学科合格後、結果通知書と床上運転式クレーン運転実技教習修了証を添えて、クレーン限定免許を労働局へ申請できます。

受験資格

不要

学科試験は実務経験や学歴に関係なく受験できます。本人確認証明書が必要です。

年齢

受験制限なし・免許は満18歳以上

満18歳未満はクレーン・デリック運転士免許の交付を受けられません。

手数料(学科/実技)

8,800円/14,000円

いずれも非課税。実技教習ルートの受講料は教習機関ごとに別途必要です。

主な免除

保有免許・技能講習で変化

移動式クレーン・揚貨装置免許は力学と合図、玉掛け等の技能講習は合図の免除対象です。書類を確認します。

令和9年4月の制度改正

床上無線運転式等の限定免許を新設

床上運転式限定の関連制度が改組されます。クレーン限定を含む免許区分は受験時点の最新案内で確認します。

申し込みから試験当日まで

学科合格に加え、実技試験合格または期限内のクレーン運転実技教習修了をそろえて、免許を申請します。床上運転式の教習修了者は、公式案内に従って学科のみを受験してから申請します。

  1. 1

    免許範囲を確認

    デリック・移動式を使わず、クレーン限定で業務範囲を満たすか確認します。

  2. 2

    実技ルートを決める

    試験協会の実技試験か、登録教習機関のクレーン運転実技教習かを日程・費用で選び、教習の種類も確認します。

  3. 3

    学科40問に合格

    4科目すべて40%以上かつ合計60%以上を取り、実技試験または教習へ進みます。

  4. 4

    実技要件を満たし免許申請

    実技試験合格、または学科試験との1年期限内の実技教習修了後、必要な通知書・修了証をそろえて住所地を管轄する都道府県労働局へ申請します。

難易度の目安

学科・実技の難易度と合格基準

令和7年度は学科17,550人の57.3%が合格し、試験協会の実技試験は1,801人の48.8%が合格しています。ただし、学科合格後に実技教習で免許を申請するルートがあるため、この二つを掛け合わせても資格全体の合格率にはなりません。学科では4科目それぞれの最低基準を満たし、実技では安全で正確な運転と合図を身につける必要があります。

受験者数と合格率の推移

受験者数合格率
受験者数と合格率の推移05,0001.0万1.5万2.0万受験者数(左軸)合格率(右軸)R6R7

グラフは横に動かすと、各年度の数値を大きく読めます。

出題構成

学科40問・100点の科目構成

各科目10問ですが、配点はクレーン知識30点、法令20点、原動機・電気30点、力学20点です。各科目40%以上かつ合計60%以上が必要です。

クレーン・デリック運転士クレーン限定学科試験の科目別配点割合クレーン知識関係法令原動機・電気力学

分野

問題数

配点比

各40%目安

クレーン知識

10問

30.0%

4問

関係法令

10問

20.0%

4問

原動機・電気

10問

30.0%

4問

力学

10問

20.0%

4問

頻出テーマ

主な出題分野

直近2回の公表問題は、クレーン知識、関係法令、原動機・電気、力学が各10問です。構造・ブレーキ・安全装置、検査・点検・玉掛用具、電動機・制御・感電、モーメント・応力・つり角度が繰り返し問われています。

クレーンの種類・構造・用語

天井、橋形、ジブ、引込みなどを、ガーダ、トロリ、ジブ、作業半径、揚程、定格荷重で区別します。

間違えやすいポイント:名称だけを覚え、走行・横行・旋回・起伏のどの運動をするか説明できないことです。

ブレーキ・安全装置・ワイヤロープ

ブレーキの開放・制動、巻過防止、斜行防止、車輪止め、ロープ端末、点検・給油を判断します。

間違えやすいポイント:装置名と、どの異常や運動を止めるものかを取り違えることです。

設置・検査・点検・作業規制

荷重区分とクレーン種類から、製造許可、設置、落成・性能・変更・再開検査、定期自主検査を選びます。

間違えやすいポイント:1年・1か月の点検頻度、検査証、記録期間、立入禁止条件を数字だけで混同することです。

電動機・制御・給電

三相誘導電動機、直接・間接制御、二次抵抗、インバーター、電気制動、トロリ線・ケーブルを扱います。

間違えやすいポイント:始動、速度制御、停止、給電を別々の用語として暗記することです。

オリジナル例題で確認する出題のポイント

掲載している例題は、主な出題分野を理解するために当サイトが作成したものです。公式問題や過去問題を転載したものではありません。

免許範囲

クレーン限定で運転できない機械

オリジナル例題

クレーン・デリック運転士〔クレーン限定〕免許だけでは運転できないものはどれですか。

  1. 1. 天井クレーン
  2. 2. 橋形クレーン
  3. 3. ジブクレーン
  4. 4. デリック
  5. 5. 床上操作式クレーン

答え: デリック

クレーン限定免許はクレーンのみを対象とします。デリックには限定なし免許など、別の免許範囲が必要です。

力学

力のモーメント

オリジナル例題

回転軸から力の作用線までの垂直距離が2mで、3kNの力が直角に作用するとき、力のモーメントはいくらですか。

  1. 1. 1.5kN・m
  2. 2. 5kN・m
  3. 3. 6kN・m
  4. 4. 9kN・m
  5. 5. 12kN・m

答え: 6kN・m

モーメントは力×垂直距離なので、3kN×2m=6kN・mです。

学習の要点

学習のポイント

学科対策を「機械」「電気」「計算」「法令」の四冊に分けるより、巻上げ・走行・横行・旋回・起伏の各動作について、構造、電動機と制御、荷重、ブレーキ、安全装置、法令を横一列に並べます。実技ではその知識を、荷振れを抑え、合図を確認し、定められた経路で安全に運ぶ操作へ変換します。

学習計画

学習の進め方

40問の学科対策と、実技試験または実技教習から免許申請までを一つの計画にします。

基本の学習順序

  1. 1

    免許範囲と実技ルートを確定する

    クレーン限定で足りるか、デリック・移動式クレーンが必要かを確認し、実技試験かクレーン運転実技教習かを選びます。

  2. 2

    クレーンの動作と構造を図で覚える

    天井・橋形・ジブなどの種類と、巻上げ・走行・横行・旋回・起伏の装置を図上で対応させます。

  3. 3

    電気・制御と運転動作の関係を理解する

    三相誘導電動機、制御器、制動、給電、安全回路を、始動・速度制御・停止の順に学びます。

  4. 4

    力学の定番計算を反復する

    モーメント、支点反力、速度、応力、つり角度、滑車を、単位と図をそろえて解きます。

  5. 5

    法令と実技の安全行動を仕上げる

    検査、点検、立入禁止、玉掛用具、免許携帯に加え、荷振れを抑える運転と合図を確認します。

試験直前の確認事項

構造・運転

クレーンの種類、運動、ブレーキ、安全装置、ロープ、点検を動作ごとに確認します。

  • 走行・横行・巻上げを区別する
  • 装置と防ぐ事故を対応させる
  • 危険な運転操作を除外する
種類安全装置ロープ荷振れ

電気・制御

回路、電動機、制御、制動、給電、感電防止を確認します。

  • 電圧・電流・抵抗・電力の式を使える
  • 制御方式の目的を言える
  • 感電防止措置を確認する
回路誘導電動機制御接地

力学・法令

計算の単位と、法令の荷重・期間・数値を確認します。

  • 図に作用点と距離を書く
  • 単位をそろえる
  • 公表問題を現行規則と照合する
モーメント応力つり角度検査

実技・免許申請

自分の実技ルート、1年期限、免除書類、受験票・修了証を確認します。

  • 床上運転式教習との区分を確認する
  • 学科合格日と期限を確認する
  • 必要な原本・写しをそろえる
実技試験実技教習免除免許申請